8月2014

続 JBAN 2014 コンテスト 優勝

JBAN2014 コンテスト作品アイテムのステンドグラス気球について綴ります。興味の無い方はさらっとお流しください 笑。まずみなさんはステンドグラスと聞いてどんなものをイメージされますか!?駅や公共の建築・雑貨・ランプシェードなど見かけることはあると思いますが、私は写真の様な色ガラスがだけで組み合わされたステンドグラスだけをイメージしていました。そこでまずステンドグラスの歴史や時代による技法の違いなどを調べました。そこが目的ではないので詳しくではありませんが、表現する為の情報収集は大切です。博物館などにも勉強に行きましたが、描写的な絵付けによる表現は透き通った油絵のような芸術的なものでした。実物はとても美しく、ため息が出るほど感動的で奥深いアートだったのです。正直バルーンで表現すること自体に限界を感じましたが、近づけたいと興味がきました。ちなみに私はまだ乗ったことのない気球についても少し調べましたが、実際の気球の高さは20mもあるそうです。いつか乗ってみたいです。バスケットが籐(とう)で編まれているのは、着陸時の衝撃を吸収するクッションの役割を果たしてくれる為昔から使用されているそうです。

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2014縮尺

気球の大きさを決めるにあたり、デザイン画・縮図を元にまずは全体のスケール感を立体的に確認する為5分の1スケールの模型を作ります。いろいろな角度から見て、各アイテムの大きさや配置も決めていきます。基本正面見重視ですが、左右斜めから見て隙間を確認したりと小人目線で見ていきます。この模型で実際のスケールもイメージできますし、本番でサイズオーバーになることもありません。下の写真の通り、メインのステンドグラス気球の位置はもう少し高くしたいが、大きさはこれ以上だとバランスが悪くなるかなど考慮します。

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各アイテムのサイズが決まった後は、製図をしながら本番サイズでのフレーム試作に入ります。完成作品は全てバルーンで作られているように思われますが、全てのアイテムのベースはフレームで構成されています。手前ミソですが、フレームの技術次第でバルーンが付いた時の仕上がり(形状)も決まります。私の師匠でありますオイターヴァ コール福原氏やアーティークラフティー小林氏からは、たくさんの技術や心構えを学ばせていただいてきました。感謝!!

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今回のコンテストでは最大の見せ場となるステンドグラス気球ですが、球皮サイズはH2500×W2100が模型から適正サイズと判断しました。メンバーと話し合い、ステンドグラス感をだす為に球体を曲面ではなく板状の平面で構成し、かつ面は簡単な四角形ではなく六角形(より複雑な模様表現)で組み合わせ、黒いラインを不規則に入れて色を切り替えられないかというアイデアがでました。260Q(細長いバルーン)の光を通すジュエルカラーで面を編み込み、内側にセロハンを貼って中から光をあてるなど…もうここまでくると理想論で、それを動かしたらどうだろうとか…笑。検索で見つかった下の写真も六角形の平面構成に見えるのですが、よく見ると曲面構成なのです…。作ったことも見たこともない六角形の平面で構成された球体にはワクワクしました。

ハニー

ここからはとにかく試作するしかありません。ところが…何度試作しても上下の面と面がかみ合わないのです。パソコンのソフトで技術者なら製図できるのかもしれませんが、どうしても計算では六角形のサイズが出せないのです。そこでまず現状分かっていることをまとめました。上から縦ABCDEの5面×横は12面の60面構成である。縦方向の面のかみ合わせ角度(内角)はAB間142°BC間142°CD間148°DE間175°が図面から決定である。同様に横方向は12角形なので150°である。各面の高さはA700/B600/C600/D600/E950であることも平面図から分かっている。外周はは円に内接する正十二角形の底辺の長さの和になる為、計算サイトを利用して解決できた。問題は、1つの六角形を四角形プラス上の三角形と下の逆三角形に3分割した際の上下三角形の出っ張りサイズである。これが分からないのです…。

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近道はあったのかもしれませんが、こうなればもう分かっている条件を元に上下の面と面を実際に合わせながら三角部分のサイズを決めていくしかありませんでした。計算でサイズをだせない悔しさはありましたが、試作を繰り返し何とか隙間が埋まっていきました。言葉での説明は難しいですが、先程の上下の内角もABCDEで半面ずつずれていく為基準ラインを決め内角を合わせなくてはならないことを試作から教えられました。

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悩みながらも1週間以上試作を続け何とか形が見えた時は、嬉しさのあまり一人涙が止まりませんでした。この程度の努力では話にはなりませんが、チームプレイも本当はひたすら孤独との戦いなんです 笑…

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何とか完成!!ところが全て太さ7mmの純アルミ棒(1球に2000mm×70本)で作ったところ…自重が予想以上に重く、また1球300以上の曲げ工程もなかなかの力仕事です。5mmじゃ歪むと思いこんでいましたが、本番での作業性も考慮し、5mmで再度作り直しました。しかし幸運にも60面を結束バンド(あっ、私はPANDUIT社のスーパーグリップシリーズを愛用)でつなぎ合わせたところ、面と面の隙間を妥協せずなくしたおかげで意外にも丈夫で形状をキープできました。

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余談ですが、今回のコンテストでは編み手の負担と作業性を考慮しアルミ棒の接続にニチフの圧着スリーブ(5mm棒にはB14/7mm棒にはB22)を使用しました。突き合わせにより連結部を細くできました。圧着工具はマーベルのハンドプレスを使用しました。

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通常立体構造物を作る際は、まず平面を作りその面に垂直なフレームを組み合わせ立体的にしていきますが、今回は外側の面だけで構成しました。2500サイズのオブジェの中が完全な空洞でありながら形状を保つというミラクル感や、内側からの光がキーポイントになる為、透けた際中のフレームを見せたくないってのもありましたが、コンテストでは10人が一斉に作業にかかります。作業性を考慮し、60面の上段からフレームを曲げていき、1面ずつ編み込みメンバーに手渡して編みあがったフレームから連結していき、滑車で吊り上げながら完成させていく方法を考えました。気球の浮いている感をだしたく吊りにもしたかったのですが、滑車方式により連結作業時以外は吊り上げておけることで、本番中の作業スペースの確保も可能となりました。

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メンバー練習用の骨組みなどを合わせますと、試作だけでアルミ棒は数百本、結束バンドは数千本打ちましたがあくまでも試作です 笑。本番では残念ながら曲げたフレームを持ち込めない為、また1から数時間かけて曲げ続けるわけですが、私は必ず事前に本番同様のフレームセットを組みます。既定サイズH5000×W/D3000で納まっているかも模型で想定はできていますが念の為確認です。気球TOPを4300にする為にやぐら(高強度タイプのイレクター使用)のサイズも決まっています。本番はこの製図(楽譜)があれば怖いものなしです!!ちょっと言い過ぎましたが、あとはデザイン画とタイムテーブルに沿って進めていくことになります。

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楽譜!!

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タイムテーブル!!

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脱線しますがこちらは昨年のフレームセットです。ここまできますと個人的には一体何のコンテストに出ているのか分からなくなる程ですが 笑。そりゃバルーンのコンテストですから、私もバルーン触りたいですよ本当は…。でも私の役割はプレーヤーとしては裏方であれ何であれ、リーダーとして最終的には結果を残さなくてはなりません。過程も大事ですが、結果が残せなければ全て私の責任だと肝に銘じて覚悟もしています。だから私はメンバーが気持ちで作ったバルーンを最大限に良いセットで見てもらうことに集中して、どんな地味な作業だってやります!!

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おっ、みんないい笑顔ですね◎

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話をステンドグラス気球に戻しますが、ベースのフレーム試作と平行に長田氏配色の柄に沿って編み込みメンバーは練習、練習!!みんな忙しい中本当によく頑張ってくださいました◎練習会やミーティングでメンバーと顔を合わせるたび、嬉しさと責任を半々に感じつつもその時間が嬉しく幸せでした。どんどん上達していくのを過程でも感じましたし、私自身もまだまだや~もっと頑張ろうとパワーをたくさんもらいました。私も数枚練習しましたが、優先順位で断念…。編み込みは全て任せっきりでした。

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編み込み担当6人の根気には心からリスペクトです。モチベーションをキープするのは本当に大変なことです。本番で気にかけ合い助け合うメンバーの心意気には言葉にはならない感動を覚えています。そんな時は瞬間的に時間が止まるんですよ。

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流石です!!

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私はといえば…その編み込まれた面をどうしたら綺麗に見せられるかを考えていたわけですが、実際に内側からライト(広角LED投光器)をあててみたのですが昼光色ではどうもドライな感じになってしまうのです。ステンドグラスのランプなどは全て電球色だったのを思い出し、本番では電球色を2基Dラインの裏側からあてました。ところでこちらの試作品が置いてあるお部屋、溝の口にあります市民プラザの一室を2週間ほど貸し切らせていただくことができたのですが、市民センターなどでの練習会は地域によりますが比較的安くてオススメです。

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セロハンは編み目の隙間やバルーンがわれてしまった際の透け防止には欠かせないアイテムでした。ジュエルカラーのバルーンも濃厚な色味になりました。市販品の大判サイズで50本分を配色通りに貼り合わせること60枚…コンテスト1週間前に右足の親指を深く切ってしまいヤバかったです。泣きそうでした。でも本番でやらかさない為の神のお告げに感謝です!!

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黒ライン(本物のステンドグラスでは工字形の断面を持つ鉛のリム部)のカットもなかなかの作業量…相手がバルーンですので、フレームに合わせてカットしても本番では必ず隙間ができます。片と片の接続は黒のマスキングテープ(同色マットの為)を使用しました。黒のマスキングテープって、意外と売ってないんですよこれが …。天下のアマゾンに助けられました 笑。

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こうしていろいろ取り組んで参りましたが、それでも結局はメンバーのおかげなんです。10人で力を合わせて完成したのです。ステンドグラス気球以外にも、中気球・小気球・教会・気球屋・職人・自転車・憧れの女性・籠・鳥・月・オーナメント・背景など…たくさんの制作物がありましたが、どのアイテムも同様に重要な要素でした。そしてストーリーがありました。みんな本当によく頑張りました。

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JBAN2014コンテストは幕を閉じましたが、私にとっては一つの過程であり始まりでもあります。私はまだまだこれからですが、感謝の気持ちと思いやりの心を大切にこつこつ歩いていきます

コンテスト会場で共に同じ時間や空気を共感させていただいたプレイヤーのみなさま、本当にありがとうございました。同じ時代に、こうして業界に携わらせていただけますこと私は幸せです。コンテスト会場ではなくご一緒させていただける機会がございますこと、心から楽しみにしています。また、全チームで協力し合い1つの作品作りができるような機会が訪れますことを夢見ております。いつの日か一緒に感動を!!ではまた…

終わらない!!

 

舞台装飾

G・F・A主催の舞台装飾をさせていただきました。舞台に携わる若い方々のエネルギーや礼儀がとても素晴らしかったです。設営時間30分にも関わらず、移動など何人もの若い方々にお手伝いいただき無事セットできました。感謝!!

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大学時代にコンサート設営のバイトに明け暮れた日々を思い出しました。厳しい世界でしたが現場での危機感を怒鳴られながら身に付けられました。今となってはありがたい経験ですが当時は辛かった…。深夜搬入で朝まで音響や足場の鉄骨を運ぶ内容なのですが、辛いときに誰かが頑張ろうぜ!とか、俺持ってくよ!とか、自然とそんな環境ではチームワークが生まれるんですよね。素晴らしいことです。

生きねば!!

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Dog Run

東名高速を利用し広大な芝生広がる足柄cocoに行ってきました。イタグレのお友達にたくさん遊んでもらいました。帰りは東名高速上りの大渋滞に巻き込まれますお決まりのコース (笑)で帰ってきました。最近はサービスエリアにもドッグランが完備されていてありがたいです。感謝!!KIMG0118 上(小梅4才)下(キナコ3才)です☮ KIMG0102 ヨロシクお願いします ワンワン!!